去る2018年12月13日(木)に発売されたゲーム、「JUDGE EYE 死神の遺言」をクリアしました。
17日の(月)にクリアしたのですが、事前に配信されていたセーブデーターが引き継げる第1章丸ごと体験版を10時間ほどプレイしていたので、まあだいたい5~6日間くらいでクリアした感じです。
最初こそ寄り道しながらのプレイでしたが、中盤に差し掛かりストーリーにエンジンがかかってくると一目散でメインストーリーに集中。割とサクッとクリアさせました。
それでもだいたい30時間くらい、なかなか良いボリュームです。サブイベントやミニゲームをかなり残しているので、とことんやり込むとなるとかなり長く遊べると思います。
ストーリー・キャラクターは最高!
事前に脚本を、シリーズ最高傑作と名高い「龍が如く0」でも担当された古田剛志さんが抜擢されたという情報が発表されていました。
これだけで期待が高まっていたわけですが同時に、
「再びあんなクオリティの高い物語が書けるのだろうか?」
という不安もほんの少しはあったわけです。
が!
実際にやってみたらそんな不安も吹き飛びました!
詳しくは書きませんが、一見無関係のように見えた事件や登場人物が物語が進むにつれてやがて一つの真実に収束していく様はさすが!としか言いようがありません。
キャラクターも一人一人魅力的でした。「龍が如く0」の尾田のような、魅力が1ミリも無いようなキャラも皆無(この点だけは最高傑作の0で、唯一の汚点と言ってもいいと思っています)。
木村拓哉さんって演技の幅は狭いイメージですが、バッチリハマったときはもうこの組み合わせしか無い!ってくらい輝きますよね。今回の八神隆之はまさにそれです。
八神は弁護士資格を持ちながらも、神室町のヤクザとも対等に渡り合えるほど喧嘩も強く、若干口も悪い。そして、人情味も持ち合わせているというキャラです。
同じくキムタク主演のドラマ「HERO」の主人公・久利生公平に近いものを感じました。多分、スタッフももろに意識していたのでしょうが。
もともと「HERO」も好きだったので、今回の八神というキャラクターも個人的には大満足!プレイしていて爽快でした。
声の方も、顔がまんま木村さんということもあって違和感0。某ジブリ映画に出演されていたときのような棒読み感も皆無でした。割と素で演技されていたのかもしれません。
他のキャラも魅力的でしたが、あまり書きすぎるとネタバレになりかねないので割愛します。
しかし、アナ雪のオラフと羽村京平の中の人が同じっていうのはすごい・・・。小っちゃい子に教えたら泣くんじゃないかな。
バトルは一長一短
龍が如くといえば、派手な喧嘩バトルも魅力の一つです。今作ももちろん、その辺のチンピラから下っ端ヤクザ、さらには大物ボスなどとバトルすることになります。
基本の動きはほぼ新規っぽいです。体験版の記事でも書いた通り、中国拳法のようなバトルスタイルで闘います。
チャージ技で発勁が使えたり、桐生とは違った感じで面白かったです。
ただ、悪い点も見受けられました。
今回と同様ドラゴンエンジンを採用している「龍が如く6」「同極2」と同じく、雑魚敵が妙に硬い!
適度にガードしてくるのはもちろん、普通にスーパーアーマーとかも使ってくるのでかなり厄介です。
また、途中から京浜同盟なるチンピラ集団が襲ってくるようになるのですが、これがかなりウザい!
一定時間が経過すると、神室町中に京浜同盟のメンバーが大量発生しエンカウント率が上昇。
最初の方こそその辺の雑魚チンピラとさほど変わりませんが、ストーリーを進行させるたびに強化され序盤のボスくらいの強さの雑魚がちょこちょこ出てくるようになります。
京浜連合が発生すると危険度という数値が表示され、
- 京浜同盟を倒す
- 時間経過
で100%から徐々に減少していき、0になると京浜連合が神室町から去っていくのですが、しばらくするとまた大量発生。しかも上記の方法では危険度の減少も、せいぜい数%ほどなのでかなり時間がかかります。
そこで登場するのが葛西・本田・阪木場・虎牙からなる四大幹部のメンバー。こいつらを倒すと大幅に危険度を減少させることができるのですが・・・。
こいつらがまた非常に厄介なんです。メインストーリーに絡むボスと同等かそれ以上の強さで、しっかり対策すれば勝てないレベルでは無いんですが、時間経過とともに何度も絡まれるのでめちゃくちゃウンザリします・・・。
今作では龍が如くシリーズには無い要素の一つに致命傷というシステムがあり、ボスクラスのキャラから大技を食らうと最大体力が減少、回復するには寝るか医療キットを使用、もしくは神室町のどこかにいる特別な医師の診療を受ける必要があります。
京浜同盟の幹部も、もちろんこのシステムの対象です。大技を食らえば最大体力が減ってしまいます。
ストーリークリアまでは自由に睡眠が取れないので、回復するには医療キットか特別な医師の診療に頼ることになるのですが、これがべらぼうに高い!
医療キットは安いやつで4万円、診療も2万円催促されるのでそう易々と利用することができません。
メインのボスだけであれば、そう何度も闘うことは無いので問題ありません。しかし、京浜同盟は関連するサブイベントを終わらせない限り延々絡んできます。
幸い幹部の発生場所はマップの特定の場所に限られる上に、マップに位置が表示されるので避けることも容易いですが、その間移動が制限されるのがウザい。
大技は見切りやすいので何度か闘えば慣れてはきますが、やっていて楽しいかと言われれば全く楽しく無い要素です。
あとは、装備が廃止されたのが地味に痛いですね。武器はフィールドに落ちているものだけ、防具は一切ありません。
龍が如くではRPGのように、武器や防具を装備することでキャラを強化することができました(一部例外あり)。これによって、難しい場面の攻略もいくらか突破口を見出すことができたのですが・・・。
さらに合わせて、今回キャラの強化は全体的に少なめです。
ステータスに関しては、体力・攻撃力・EXゲージ(従来のヒートゲージにあたる)・コンボスピードがそれぞれ3段階強化できます。防御力の強化は一切ありません。
従来であればステータスを強化したり、強い武器を持ち込んだり硬い防具に身を包むことで難解なボスを倒すことができましたが、今作ではそれがほぼ不可能となっております。
従来シリーズのファン以外にもキムタクファンを取り込もうとしているのか、難易度設定に今まで無かったEXTRA EASYが追加されているのですが、装備廃止やステータス強化の簡略化というのはこれに相反する要素のような気が・・・。
新規要素は軒並み微妙
ストーリーやバトル以外に関してはいくらか削除されたものの、追加されたものいろいろあるので全体のボリューム自体は減ったという印象はありません。
しかし追加された要素に関しては、そのほとんどが微妙と言わざるを得ないです。
主人公が探偵ということで今作では、調査アクションなる様々な要素が追加されたのですが・・・。
尾行に関しては、全く面白いと思いませんでした。最近のゲームによくあるステルス要素(スニーキング)のような自由度は全くありません。ほぼ決められたルートを移動するだけ。
証拠探しも、某裁判ゲームの要素を丸パクリしたような内容で新鮮味は無し。
変装に関しては、キムタクにいろんなコスプレをさせることができるという点は面白いです。ただ、特定の場面でしか利用できないので(プレミアムアドベンチャーモードでも不可)、魅力半減かな〜。
衣装チェンジは、従来であればプレミアムアドベンチャーでできたのに・・・。
ピッキングやサムターン回しは最初こそ面白いものの、次第にただ面倒なだけになります。というか探偵といえど、それは犯罪なのでは・・・。
ミニゲームに関しては主人公がキムタクということもあるのか、カラオケとキャバクラが廃止されました。
キャバクラに関しては、代替案としてガールフレンドイベントがあるので問題はありません。お金をさほど貢ぐ必要がないという点でキャバクラよりもむしろ健全かも笑
カラオケは割と好きなミニゲームだったのでちょと残念。毎回オリジナルの曲が地味に良い曲だったのですが、これもキムタクという都合上仕方ないでしょう。
「6」以降姿を見せないボウリングは今回も無し。今作では、かつてのボウリング場跡にあるのはVRすごろくなる施設です。
神室町のモデルとなった歌舞伎町一番街の該当場所にもVR ZONEというVR施設が実際にあるので、VR要素自体は現実とリンクしていて大歓迎なのですが、いかんせんミニゲーム自体がつまらない。
仮想空間に再現された神室町ですごろくをして、アイテムをゲットしたり(クリア後換金)、バトルをするだけ。VRっぽさはまるで無いです。
2度ほどプレイしてそれ以降は一度もやっていません。
唯一ドローンレースだけは、ちょっと楽しい。
なんやかんやで買って良かった
悪い点に関しての方が文章が長くなってしまい、悪い印象を受けたかもしれません。
しかし!
これらの微妙要素をかき消すくらいストーリーが面白い!プレイするキャラクターがキムタクというだけでも、遊んでいて数段面白くなっています。それこそ反則レベルに。
これだけでも発売日に割引無しで(今回はダウンロード版を購入)購入した甲斐がありました。全く後悔していません。
魅力が物語とキャラに全振りしちゃってる分、クリア後のやる気が急激に削がれているのも事実っちゃあ事実ですが・・・。
龍が如くシリーズが好きでキムタクが嫌いでなければオススメのゲームです。キムタク好きにもぜひやって欲しい!
キムタクが嫌いな人にはちょっと辛いかな。主人公に関してはキムタクらしさ全開なので。
「龍が如く6」が発売された当時、「満足に開発することができないのであれば、毎年のように発売するのは止めた方が良いんじゃないの?」なんて思ったこともありました。
しかし「6」で桐生一馬編が終了してから翌年の「極2」、そして今作をプレイして改めて思います。
やっぱり毎年のように神室町で走り回ったり喧嘩したり女の子口説きたいわ笑
名越監督、ならびに龍が如くスタジオのみなさま、ぜひ来年も龍が如く新シリーズ、もしくはジャッジアイズ2、それこそまた違った俳優を主役に据えた新タイトルでも構わないので新作楽しみにしてます!
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