1968年に生まれた週刊少年ジャンプは、来年2018年にいよいよ50周年を迎えます。半世紀ですね!
そこで、現在50周年イヤーということで、様々な企画が進行しています。
- 過去に発行された記念的な号を復刻
第1弾は創刊号と、史上最高部数を記録した1995年3-4合併号のセット - スマホ用ソーシャルゲーム配信
- お笑いコンビサンドウィッチマンがパーソナリティを務めるラジオ放送開始
- 記念グッズ発売
などなど。スマホアプリはちょっと気になったのでダウンロードしようとしたところ、

クソが。
来月に買い換えるんで、それまではとりあえず「ドッカンバトル」でもやるかとダウンロードしたところ、これが結構面白いから許すけどさ。
このように、今年から来年にかけてジャンプ50周年のお祭り騒ぎが続くというわけです。その一つとして、原画展「創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展」が、火曜日18日から本格的に開催されます。
ジャンプ展は、80年代・90年代・2000年代以降の3回に分けられ開催されます。今回は、創刊から黎明期の80年代をテーマとした展覧会です。その名も「創刊〜1980年代、伝説のはじまり」。
今日と明日はプレビューデーとして一足早く見ることができるのですが、運良くチケットが買えたので行ってきました!
いざ会場へ!
会場は、六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーです。過去には、「ONE PIECE」「ジョジョの奇妙な冒険」「NARUTO」の原画展が開催されました。漫画やアニメの展覧会がよく催されている場所です。
現在六本木ヒルズでは、ジャンプ展以外にも、自動車メーカーHONDAとのコラボイベントも開催中でした。
このイベントでは、ジャンプのキャラクターがプリントされた新型FIT(いわゆる痛車)の展示や、ジャンプ漫画の世界をFITで冒険するバーチャルドライブゲームが体験できたりします。

入り口では、「ドラゴンボール」の孫悟空
「ジョジョの奇妙な冒険」の東方丈助と、

「ONE PIECE」のモンキー・D・ルフィ
「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の両津勘吉がお出迎え。

もちろん、他のジャンプヒーローたちも。
バーチャルドライブゲームの方はちょっと並んでいたのでパスしましたが(なんかそこまで興味が湧かなかった笑)、痛車の写真を撮ってきました。

痛車のボンネットには、「HUNTER×HUNTER」のゴン=フリークスと「ドラゴンボール」の孫悟空。

痛車右側面には、「BLEACH」の黒崎一護、「テニスの王子様」の越前リョーマ、「黒子のバスケ」の黒子テツヤ、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の両津勘吉、「るろうに剣心」の緋村剣心、「ドラゴンボール」の大猿悟空と孫悟飯とプーアル。

左側面には、「銀魂」の坂田銀時、「ジョジョの奇妙な冒険」の東方丈助、「ヒカルの碁」の進藤ヒカル、「キン肉マン」のキン肉スグル、「ハイキュー!!」の日向翔陽、「キャプテン翼」の大空翼、「ONE PIECE」のサウザンド・サニー号とブラキオタンク5号と海軍。

後ろ側には、「ONE PIECE」のモンキー・D・ルフィ、「NARUTO」のうずまきナルト。
イベント用に作ったものでしょうが、実際にこれ乗って市道に出れるかと聞かれたら、まあ無理でしょうな笑

他にも、記念撮影スポットがありました。自分は撮ってないですが。
このように、本会場に入る前からジャンプの催し物があったりで、テンションがガンガン上がります!
入り口を入って・・・
では、展示内容の感想ときたいのですが、残念ながら会場内は撮影禁止。文章だけでなんとか伝わるように頑張ります!
会場内はこんな感じでした。

まず入り口から入るとオリジナルムービーを見ることになるのですが、それを見る前の待機所には、ジャンプ本誌の端にある文章、いわゆる”柱”が壁に所狭しと印刷されていました。
ジャンプといえば、連載作家がジャンプ以外の雑誌に掲載できないように独占契約を結ぶのが有名。それを逆手にとって、ジャンプ作家の漫画はジャンプでしか読めない、ということをアピールする場としてこの柱が活用されてきました。「〜先生の漫画が読めるのはジャンプだけ!」っていうやつです。
一部抜粋すると、
- 週休0日でがんばる不屈のファイター!! にわのまこと先生の漫画が読めるのは、ジャンプだけ!!(「THE MOMOTAROH」「真島クンすっとばす!!」
- 歴史てき半生を、全身全霊をもって描く、中沢啓治先生の作品は『ジャンプ』でしか読めません! 声援しよう!!「はだしのゲン」
- 草野球の本塁打王(ホームラン王)・こせきこうじ先生の漫画が読めるのは、少年JUMPだけ!! 応援よろしく!!「県立海空高校野球部員山下たろーくん」
こうしてみると、時代によって微妙に表現が変わってるんですね。ジャンプがカタカナだったり英語だったり。漫画家先生の紹介文も一人一人凝っていておもしろいです。
この時代ではありませんが、「BLEACH」の久保帯人先生の「執筆中はいつも卍解!! 霊圧をペンに込める久保帯人先生の
“柱”の空間を抜けると、オリジナルムービーの上映会場に入ります。
このムービーの内容ですが、正直そんなに大したものではありませんでした。名作やその主人公の紹介、名場面が次々に流れてくる感じであまり、おおっ、とはならなかったかな。
でも、最初の演出は少しおもしろかったですね。
最初に現在のジャンプが並べられた本棚が現れるのですが、画面上に「2018」の文字が現れるとカウントダウンを始め、それと同時に背景の本棚が高速で流れていき、カウントが「1968」でストップしたところで本棚も1968年当時のジャンプが並んでいるものに変化。
本棚が現代では綺麗なデザインのものなのですが、1968年では木肌丸出しの古き良き時代の本棚って感じにこだわりを感じました。
ムービーを抜けると、いよいよ原画の展示会場へと進みます。
原画の展示
基本的には年代別に並んでいます。
看板漫画は専用スペースが設けられていて、原画以外にも大きなパネルや当時発売されていたキャラクターグッズなどの展示もありました。
看板以外の漫画は、2~4ページくらいでほんのちょっとだけ。展示されている作品のチョイスも、「ゴッドサイダー」はあるけど「海人ゴンズイ」は無かったり。ちょっと線引きがわかりませんでした。
専用スペースがあったのは、以下の漫画です。
- 永井豪先生「ハレンチ学園」
- 本宮ひろ志先生「男一匹ガキ大将」
- 北条司先生「シティーハンター」「キャッツ・アイ」
- 高橋洋一先生「キャプテン翼」
- 車田正美先生「聖闘士星矢」
- ゆでたまご先生「キン肉マン」
- 原哲夫先生・武論尊先生「北斗の拳」
- 秋本治先生「こちら葛飾区亀有公園前派出所」
- 鳥山明先生「ドラゴンボール」「Dr.スランプ」
車田正美先生の「リングにかけろ」は、看板以外のゾーンで「風魔の小次郎」「男坂」とともに展示されていました。「リングにかけろ」は、ジャンプ史上の中でも巻頭カラーで最終回を迎えた数少ない漫画なので、看板ゾーンでも良かった気がするのですが・・・。
あと、残念ながら「スケバンあらし」「SILENT NIGHT翔」の展示はありません。
原画が素晴らしいのはもちろんですが、それ以外の展示もなかなか凝ったものがありました。そのひとつが、実物大のキャラクター。
「キン肉マン」のゾーンでは、作中の「夢の超人タッグ編」でキン肉マンと2代目キン肉マングレート(テリーマン)が見せたコンビネーション技”マッスルドッキング“を見ることができます。これが、めちゃくちゃ出来が良かった!

これ。
©ゆでたまご/集英社
造形も素晴らしいのですが、色が昔のジャンプでよく見られた2Cカラー(2色カラー。全体的に赤みがかっているカラーページ)を再現していました。実際の該当シーンはモノクロですが、当時のジャンプを象徴するものとしておもしろい試みだと思います。
ちなみに、サンシャインは意外に小さかったです笑
(もちろん、普通の人間と比べたら全然でかいけど)
「北斗の拳」ゾーンでは、屈指の人気キャラクター・ラオウの登場シーンをまとめたムービーが上映されているのですが、かの有名な天寿を全うするシーン「我が一生に一片の悔い無し」のコマが流れたあと、スクリーンの裏側にラオウの実物大が登場します(マジックミラーみたいになってました)。
迫力があるのはもちろんですが、演出がすごい良かった。
あと個人的におもしろかったのは、壁にキン肉マンの顔状にガラスが水槽のように張られていて(大きさ2メートルくらい?)、中に連載当時大ヒットした”キン消し“がギッチギチに詰め込まれていたやつです。
なんでもこの展示物のために、わざわざ金型を作り直して数万体ものキン消しを作ったそうで。まあ、のちのち商品化する魂胆なのでしょうが、バカですね〜笑
原画はやはりすごいですね。ジョジョ展やNARUTO展などの原画展を見ていますが、原画って作家先生ごとに全然違っておもしろい!
「北斗の拳」は、ホワイト(修正)がかなりされていて、原先生の執念みたいなものが感じられました。「納得するまで書き直す」みたいな。
原先生は、当時のジャンプ全体の画力の低さに甘んじて手を抜いたところ連載デビュー作が打ち切りにあってしまい、「北斗の拳」執筆時は作画に全力を注ぐために自ら原作を別にすることを申し出たそうです。
一方で、「ドラゴンボール」「Dr.スランプ」には、ホワイトがほとんどありませんでした。これは別に鳥山先生が原先生のような執念が無かったというわけではなく、もともと広告デザイナーとして就職した経験からかセンスがずば抜けていたのが要因だと思われます。
また、通常の漫画は、Gペンなどのつけペンで作画するのが普通ですが、鳥山先生はたまにサインペンで描いていたそうで、今回展示されていた原画の中にも、サインペンで描かれていると思われるものが数点ありました。
桂正和先生「電影少女(ビデオガール)」の1巻表紙用イラストの原画もありました。ちょっ気になったのは、ヒロイン・あいの髪の毛や外枠などが、線に沿って切り取った跡があったところ。
- 大規模な修正をするために、原稿用紙の一部を切り取って新しい用紙を貼り付ける
- 作画の効率化のために、パーツごとに切り分ける
などの理由があると思われます。ジャンプではありませんが、「グラップラー刃牙」の板垣恵介先生は、原稿をコマごとに切り分けてアシスタント配って作画してるそうです。桂先生はどうなんでしょうね?
あと、「キン肉マン」のサンシャインの外側の線が、おそらくサインペンで描かれていましたね。道具ひとつとっても、創意工夫が見れてすごくおもしろいです!
原画以外にも、
- ジャンプの歴史をまとめたパネル
- アニメ映像のコーナー
- 当時のジャンプ(本物!)を敷き詰めた、本棚状の柱
などなど見所がたくさんありました!
公式グッズ
会場を出れば、もちろんそこは公式グッズ売り場です。興奮冷めやらぬ来場者が、そのままの熱気でガンガンお金を落としていきます笑
僕が購入したのは、
- 「こち亀」両さんの限定アクションフィギュア
- 公式パンフレット
の2点です。
キン消しの限定セットはちょっと悩みましたが、1セット4,500円となかなか高いのでパスしました。ガシャポンの人形が15体で4,500円、つまり1体300円となっています。ブーム当時が、たしか2体セットで100円とかなので、やっぱり割高感が否めないですね・・・

両さんフィギュアはこんな感じ。当時のカラーイラストっぽい塗装が良いですね〜。

箱が雑誌風のデザインで、ジャンプコミックスと同じサイズなのが素晴らしい。
同シリーズのキン肉マンも限定版があったのですが、今回はスルー。おそらくですが、のちにウェブで販売されそうなのでそのときに。

パンフレット。
このほかに、公式図録もありました。
限定グッズは、割と在庫はあるように感じました。ただ、売り切れた場合に再生産があるのかどうかはわからないので、公式サイトの在庫状況をよく確認した方が良いと思います。
来場者プレゼント
今回、1点だけイラっときたことがありました。
来場者プレゼントで、当時のジャンプ表紙が印刷されたICカードサイズのステッカーが、10種類の中からランダムで1枚もらえるのですが・・・
これをもらえるタイミングというのが公式グッズ売り場の入り口、つまり展示会場出口となっています。
このときに、入場チケットの確認をされるんですよね。もちろん、1人で何枚ももらえないようにする処置だとは思われますが、いかんせんタイミングが悪い!
入場チケットなんて入り口で確認してもらったら、すぐにバッグとかにしまう人が多いと思うんですよ。現に僕がそうでした。手に持ったまま場内回るのは面倒だし。
だから、いざプレゼント交換のときに、あたふたバッグの中を探さなきゃならなくなるんですよね。最悪、見つからない可能性だってあります。
チケットの確認が来場者プレゼントの交換条件であるならば、入り口で確認したときに交換した方が効率良いでしょ!場内でチケット失くしちゃった人はどうすんの!?
この点だけは、運営スタッフの頭の悪さにガッカリしました。展示内容の力の入れ具合は良いのにね。
ちなみに、僕はキン肉マンが当たりました。

キン肉マンは好きだから、許してやらんでもない・・・
食事もコラボ!
会場と同じ階にある、「ミュージアム カフェ & レストラン ザ サン & ザ ムーン カフェエリア ザ サン(長ぇ・・・)」では、ジャンプ作品とコラボしたハンバーガーを食べることができます。

僕はつけ麺が食べたい気分だったのでスルーしました笑
会場をあとに・・・
森アーツセンターギャラリーや展望台に行ったことがある人ならわかると思うんですが、帰りのエレベーターを降りると真正面に売店があるんですよね。
もちろん、そこでもジャンプグッズが買えます。最後にもう一絞りというわけです笑
で、結局回しちゃうよね、キン消しのガシャポンを2回ほど。

そして、アシュラバスターがダブる。
感想
語彙力乏しすぎて申し訳ないですが、かなり楽しかったです!ジャンプ好きなら行け!
一部不満点もありますが、今日はプレビューデーということで今後改善される可能性はあると思います。
また、今回は第1弾ということで、第2弾、3弾と続きます。それこそ、90年代以降はドンピシャ世代なんで(今回展示された作品は、図書館や古本屋で見たことはあります。キン肉マンだけは全巻持ってますが)、非常に楽しみですね!
興味深かったのは、他の来場者の中に、当時腐女子だったと思われる女性が友達同士でいらっしゃっていて、「キャプテン翼」や「聖闘士星矢」のゾーンでものすごくはしゃいでいたこと。よく、2000年あたりから少年ジャンプ読者に腐女子が増えた、と言われていますが、僕が生まれる前からいたんですね〜。
他にも、40代くらいの男性がお子さんと一緒に来ていたのも印象的でした。50年も続いている雑誌ならではの光景です。
最後に、両さんと現役ジャンプヒーローのデクを絡ませて終わりたいと思います。

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